大賀院長の健康情報

中国における食材や食事の考え方

薬膳の期限は中国の王朝にあります。周代(紀元前10世紀以降)に肯定の食事を管理する「食医」という医者がその始まりです。「食医」は、食べ物で健康管理、病気治療を行っていました。食べ物で病気を予防し、食べ物で病気の治療をしていたのです。まさに「医食同源」です。

普段私たちが「食べる」ときには、「味」と「栄養」がポイントになりますが、薬膳では、「味」と「栄養」に加えて食べ物が、

  • その人に適しているかどうか。
  • 季節や寒暑の変化に応じているか。
  • 食材同士が有効に機能するか。

という点も考えます。これは食べ物と人の相性、食べ物と食べ物の相性を考えるからです。そして医食同源という言葉どおり、薬膳は食事を薬と考えることです。

  • 無理なく健康を維持。
  • 薬を使わず、自然の食べ物で病気を治療。

これが薬膳の真髄です。
さて、人の体質と同じように、食べ物にも性質があります。食べ物の場合には、2つの見方をします。四気と五味です。

四気
身体を冷やす のぼせや高血圧に良い
身体を暖める 貧血や冷え性に良い
熱と同じだが弱い
寒と同じだが寒より弱い
(平) (寒でも熱でもないもの)
五味
酸(さん) すっぱい 収れん作用(粘膜保護)がある
肝臓・胆嚢・目に良い
苦(く) にがい 消炎作用(熱をさます)効果がある
心臓に良い
甘(かん) あまい 滋養作用(養分を補給する)がある
脾臓・胃に良い
辛(しん) からい 発散作用(体を温める)がある
肺・鼻・大腸に良い
鹹(げん) しょっぱい 柔和作用
(他の四味を中和させて吸収しやすくする)
がある。
腎臓・膀胱・耳などに良い

食べた後の体内作用の性質も、昇・降・沈・浮と分類しています。 「寒には熱を、熱には寒を、虚は補い、実は瀉す(流しだす)」
これが中国医学の基本中の基本原則です。この原則を無視すると、症状を悪化させてしまうことがあります。 食べ物はこのようにそれぞれの性質を持っています。この五味・四気の性質を利用して食べ物を組み合わせ、体質・体調の性質のバランスを整えてあげるのです。